撮影日時:2013年6月5日水曜日 エル14才(闘病6年目)
5年前の6月5日。3ヶ月ぶりで病院へ。
寒い時期、予防接種で混む時期はエルが疲れる。通院を控えていた。
それでも最初の検査 に呼ばれるまで1時間半待たされた。
車はエアコンをかけっぱなしだったが、エルを寝かせたラゲッジ
スペースは どこに停めても日が当たってしまう。
呼ばれた時には呼吸が乱れ、酸素吸入をする羽目になってしまった。
(自宅で酸素吸入器をレンタルすることにした)
1時間程で検査が終わって診察室に呼ばれた。
覚悟はしていたが、予想をはるかに上回る全滅状態だった。
ALPはついに3000を超え、肝臓のスコアはすべてレッドゾーン。
肝臓の腫瘍がだいぶ大きくなっていることがエコーで判明した。
BUNが60以上、Pが7.7をマーク。腎不全もだいぶ悪化している。
(CRE1.2は筋力が落ちているせいで実体は2.0くらいだろう)
Albはさらに低下。低アルブミン血症と診断された。
後肢のむくみはこのせいだろう。
先生は肝臓の腫瘍肥大に伴う静脈の血流停滞が主原因と見ているそうだ。
尿蛋白は疑似陽性。この程度ならネフローゼ症候群ではないらしい。
電解質バランスが大きく狂っていることが分かった。
NaとClは浸透圧の調整、代謝や体液の均衡を保つ作用があるのだが、これら
がだいぶ下がっているため浮腫が起きている可能性がある。
最もショックだったのが、極度の貧血状態だ。
PCV(ヘマト クリット値)21.5、 RBC(赤血球数)は333、Hb(ヘモグ
ロビン)も7.7まで減少している。
これでは体内に充分な酸素補給ができない。
ぐったりして元気がないのも当然だ。 かわいそうに。。。。
肝臓と腎臓はもう手だてがないが、むくみと貧血は改善できないのか?
アルブミン製剤の投与は時間をかけるため入院が必要らしい。
これは今のエルには酷だ。
先生は、一度に変えようとしない方がいい、まず輸液で電解質バランスを正常
に戻すことで血管の浸透圧調整を期待してはどうか、という考えだ。
でも体に余分な体液が漏れてるのに輸液して逆効果なのでは?
(この危惧は的中。病院で輸液して家に戻ったら後肢が赤紫色に腫れあがり
体液が皮膚から漏れ出したので中止。Naの多いポカリを飲ませることに)
貧血は前回と同じ、エリスロポエチン(赤血球産生を促すホルモン)の投与
(自宅で皮下注射、5回)を試してみることにした。
アルブミンの補給、電解質バランスの補正、貧血の改善をまとめてできる方法
が一つだけある。輸血だ。
輸血はマッチングテストをしてもアレルギーショックを起こすリスクがある。
また末期がんの場合、血液が凝固しやすく血栓ができるリスクがあるらしい。
それ以前にドナー犬犬を確保できるか?という問題がある。
6歳以下の健康な大型犬。難しい。
供血してくれる子に体力的な負担がかかる。
それからその子と飼い主さんを半日近く拘束してしまうことになる。
余命があまり ない子のために輸血を頼むのはどうなんだろう?とも思う。
少しでもエルの体の怠さや気持ち悪さが解消してやりたいのだが。
悩む。。。とても悩む。
肩のしこりは予想通り転移であることも分かった。
前回と同じように3ヶ月で巨大化するだろう。
本当にもう時間がないんだな、と悲しく思う。
あと一ヶ月くらいですか?と先生に訊いてみた。
「そうですね。でも今までエルちゃんは何度も神懸かり的ながんばりを見せて
くれましたからもっとかもしれない。読めませんね」と笑顔で言われた。
神懸かり的。。。。先生がそんな言い方をするのが可笑しかった。
確かにエルが5年以上も延命できたのは医学的には説明がつかないのだろう。
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