自力で立ったり臥せたりができなくなっていた。
歩くのもやっと。
この公園に着くと安心するのだろう。
クローバー畑がふわっとエルを包んでくれる。
それにしても13歳で腫瘍を患っているとは思えないくらい、
おだやかでやさしい表情をしている。6年前の写真だ。
夢。
夕方のエルのご飯を忘れてしまう。エルは催促しなかった。
エルママも忘れたらしい。
翌朝、エルママがフードを食べさせる。
混ぜてあった緑色のカプセルをプッと勢いよく吐き出す。
かなり大きいから飲みこむのも大変だと思う。
また活性リンパ球療法を受けようか、とエルママと相談している。
あれからだいぶ経って新しい治療方法があるかもしれない。
先生も免疫療法も日進月歩で進化している、と言ってたから。
でも外は雨。
どしゃぶりの中、東名を飛ばしていくのはエルも疲れるだろう。
それ以前にクルマが故障していて動かない。
実際には高度医療センターでの活性リンパ球療法はこの写真の2週間
前、4月28日を最後にやめている。
エルが疲れやすくなったからだ。運転する僕にも負担になっていた。
治療は65回に及び、3年半も通い続けた。
やめるのも勇気、だった。
もう通院は減らして家でのんびりしようね。
写真のエルはお気に入りの公園でくつろいでいる。
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